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失敗事例から学ぶ!安全面から階段の設計で注意すべき7点

 2018/09/26 住まい
この記事は約 6 分で読めます。 16,673 Views

家の中でも階段は、図面を見ただけでは実際の使い勝手がどんな感じなのかを想像しにくい場所です。
そのため、雑誌などで見た外観のイメージだけで決めてしまうこともよくあり、実際に住み始めてから「こんなはずじゃなかった!」と思うことも多いのです。

しかし、階段というのは失敗したからといって後で作り直す、場所を移動させるということが簡単にできるものではありません。
毎日使う場所でもあるので、使い勝手が良くないと自然とストレスが積み重なってしまう…ということにもなりかねません。

そこで家を新築した先輩方が、実際に住んでみてわかったデメリットや「こうすればよかった」と後悔している失敗例をまとめてみました。
家の間取りを考えるときに、見た目だけでなく使い勝手のいい階段を手に入れるために、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「間取り」から見た階段の失敗体験談
【玄関を入ってすぐの廊下に設置した階段】

・リビングのドアを開けないと階段が見えないので、家族の出入りがわかりにくい。
・廊下に階段があるため暖房がなく、冬はとても寒い。お風呂上りに寒い階段を上って、2階に行かなければいけないのがつらい。
・パジャマ姿で階段を上り下りするとき必ず玄関を通るので、急な来客で鉢合わせしてしまった。
・1階にいると2階で子供が起きて泣いても聞こえにくい。
・食事の用意ができたときや、お風呂の準備ができたとき、下から呼んでも聞こえないことがある。

【リビング階段】

・子供の友達が遊びに来たとき、2階の子供部屋に行くのにリビングを通るので、部屋が散らかっていると丸見えになってしまう。
・階段を吹き抜けにしたので、冬場はせっかく温まった空気が2階へ行ってしまい、代わりに冷気がおりてくるので暖房効率が非常に悪く、電気代がかさんでしまった。
・1階、2階の音が伝わりやすく、寝室で休もうとしているときなど1階で起きている家族の物音が聞こえて気になる。
・小さい子供がいるので、しょっちゅう階段をのぼろうとして気が気でない。
・階段の上り口にベビーゲートを設置したいのに、階段の片側に壁がないため取り付けることができなくて困っている。
・キッチンで料理をすると2階までその匂いがする。
・寒冷地に住んでいるので冬場はリビングを暖房してもとても寒く、あとから階段前にカーテンを取り付けることになってしまった。
「デザイン」から見た階段の失敗体験談
【スケルトン(シースルー)階段】

・スカートをはいて階段の上り下りをするとき、下から見えてしまうのが気になる。娘が年頃になったら、同じように気にするのではないかと思ってしまう。
・小さい子供だと間から落ちそうで怖い。
・小さい子供がいるのに、ベビーゲートを取り付けられないのでとても不便。
・階段下にゴミやほこりがたまりやすく、本当はチェストを置くつもりだったが埃だらけになりそうで別の場所に移動した。
・階段掃除をしていると、ダイレクトに階下にゴミが落ちてしまう。
・下が見えるので子供が怖がって一人で上れない。

【手すり】

・デザイン優先で選んだ間隔の広い手すり。子供が落ちそうになり、あわてて転落防止用のネットを取り付けることになった。
・我が家は子供がいないのでスケルトン階段で、手すりの間隔も広いものにしたところ、飼い猫が隙間から落ちてケガをさせてしまった。
・壁側に手すりをつけなかったので、同居している母に上りにくいと言われた。

【直線階段】

・大きな荷物や家具を2階に運びやすいと聞いて直線階段にしたけれど、子供が生まれてからは転落したときのことを考えると、踊り場がある折り返し階段にすればよかったと後悔している。
・自分が年をとったときに、万が一階段で転倒したら一番下まで落ちてしまうのでとても危険だと思った。

【勾配・幅】

・勾配のゆるい階段にするつもりだったが、スペースの都合で急勾配になってしまった。若いうちはいいが、年をとってからは上り下りがきつくなるのではないかと心配している。
・我が家の階段は13段ですが、母に13という数字は縁起が悪いと言われた。
・面積の関係で階段の幅が狭くなったため、大型家具を2階へ運ぶときに苦労した。

【窓・照明】

・階段に明り取りの窓をつけなかったため、昼間でも暗い。小さくてもいいから窓をつければよかった。
・階段の天井に取り付けた照明だけでは暗くて、夜は特に注意して上り下りする必要がある。
安全で使いやすい階段にするためのポイント!
(1)転倒・墜落防止対策
階段からの転落事故はとても多いので、安全に生活するためにしっかりと対策を練りましょう。

・床材はすべりにくい材質のものを選んでください。すべり止め加工をするのも効果的です。
・夜でも足元がよく見えるように、フットライトや照明付きの手すりを取り付けるようにしましょう。
・小さな子供がいる家庭では、ベビーゲートや転落防止用のネットなどを取り付けると安心です。
・階段の形状は万が一転落しても踊り場で止まれるように、曲がり階段か折り返し階段がおススメ!

(2)明るさの確保
階段が暗いと転倒・転落につながりやすいので、明るさを確保する工夫が必要です。

・窓が設置できる場所なら明り取り窓をつけましょう。この窓があるかないかで明るさが全然違ってきます。
・天井照明だけでは暗い場合は、フットライトや手すり照明などを組みあわあせて。
・階段を吹き抜けにすると開放感が出て、明るくなります。

(3)バリアフリー対策
親と同居する場合や、年をとったときのためにバリアフリー対策を!

・手すりを必ず取り付けること。体重をかけてもしっかり支えてくれる丈夫な手すりを選びましょう。
・なるべく段数を多くして、勾配のゆるい階段に。
・幅もできる限り広めにしておくと、階段の上り下りの介助をするのも楽です。

(4)リビング階段の寒さ対策

・階段前に引き戸を設置すると、暖房効率も上がり寒くない。
・階段部分にカーテンやロールスクリーンを取り付けると、寒さも和らぐ。
・階段途中にサーキュレーターを設置して、上に流れていく暖かい空気を押し戻す。
・階段の天井にシーリングファンを取り付ける。
どんなタイプの階段にもメリット・デメリットがあり、どの階段が一番使い勝手がいいと一概に言えるものではありません。
各家庭の家族構成や生活様式などによっても変わってきますので、インテリア性・安全性・生活動線などのバランスを考えながら、自分にとってベストの階段を選んでくださいね。

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