新築戸建てで失敗しない間取りプランにするために
家を新築しようと決めたときから、モデルルームを見学に行ったり、住宅会社のパンフレットを取り寄せたりと、色々と準備をされていることと思います。
女性はとかくキッチンや水回り、収納などの設備に目がいきがちで、間取りに関しては案外細部にこだわりがないことが多いです。
今回は、実際に戸建ての間取りで「しまった…」と思った主婦の声を実例に、失敗しない間取りプランについてみていきましょう。
こんなにある間取りの失敗事例!
間取りを決めるとき、女性は
・キッチンとリビング
・お風呂と洗面所
・主寝室と子供部屋
を重点的に見る傾向があります。
女性にとっての間取りとは、それぞれがどれくらいの広さなのか、家具をどのように配置できるか、家事がしやすいかどうか、というところがチェックポイントになっています。
しかし、このように図面だけで間取りを決めてしまうと、後で「こんなはずじゃなかった」と後悔することになります。
戸建ては一生に一度の大きな買い物。
後で後悔しても、建て替えるのは無理です。
だからこそ、図面の時点でしっかりと「出来上がった家に家族が住む」ということを考えなければいけません。
一番多く聞かれる間取りの失敗例は、収納のつくりです。
女性は収納にはこだわりがあります。見た目をすっきりさせたいがために収納を多く作って、色々な物をしまえるスペースを欲しがります。
ところがいざ完成してみると、物が入らない、出し入れしにくい、といった片づけにくい家になっていることがあります。
収納の広さや収納量を取ることにばかり気を取られ、収納内部のつくりや、収納場所にまで行き届かなかったことが原因です。
物をしまい込む場所ではなく、物を出す・使うというシーンを想定しなければいけません。
また、部屋の広さでの失敗も多くあります。部屋は広すぎても狭すぎても不便で、バランスが難しいのですが、面積は限られています。
その中で重要なのは、スペースの配分です。それぞれに適した広さを考えるには、家族の生活の優先順位をキチンと明確にしましょう。
また、部屋にどの家具や家電を置くのか、も大切なポイント。
寝るだけだからいい、と寝室を狭くしたがためにベットとテレビを置いたら後は何も置けなかったとか、トイレを広くしたら子供がペーパーを取るのに手を伸ばしても届かなかったというようなこともあるのです。
導線に気を配ったけど、音の伝わりまで考えなかったために、リビングの上にフローリングの子供部屋を作って、リビングに子供の足音が響くなどの事例もありますので、室内での足音や話し声、家電の音などにも気を配り、間取りに活かしましょう。
図面でキチンと長さや奥行きを図って、配置図を作ってみよう!
このような失敗をしないためには、図面を見ながら
・収納スペースに幅・奥行きの長さを書き込む
・置きたい家具・家電のサイズを実際に図面上に配置して大きさを書き込む
・扉を引き戸か開き戸、折り戸などその部屋にとって使いやすい扉になっているか
・コンセント位置で家電の配置が決まるので、コンセント位置もチェック
・図面の中で音の出る場所に印をつけて、音が生活を邪魔しないかチェック
というように、あらかじめ生活がスタートしたときに起こることを想定してチェックしていくことが大切です。
あとは、間取りを見ながら室内外からの視線もチェックしておきます。
視線は、意外と住んでみてから気づくことが多く、家の前の道路にリビングが面していて、カーテンを開けたら通行人から丸見えになる…というようなこともあります。
せっかく採光を取り入れる設計にしていても、これではカーテンが開けられないなどの不自由がでてしまいますね。
間取りは住んだあとの生活をしっかりと見据えて考えることが重要ですから、図面を持って、実際に家を建てる予定地へ出向き、どこに玄関があり、どのように家の空間が広がっているかまでをイメージしていくと、色々なことが見えてくるはずです。
こだわりの優先順位を家族でしっかりと話し合うことが大切!
どんな間取りにも長所と短所があり、どちらに感じるのかは人それぞれです。家に対する優先順位は家族でも違います。
主婦は長く家にいるため、家事のしやすい生活導線も考えておきたいですし、キッチンは特にこだわりがあるでしょう。
しかし、夫は書斎のような一人になれるスペースが欲しい、DIYが趣味なので作業ができる庭やガレージが欲しいなどの要望もあるでしょうし、子供はお友達が遊びに来たときに気兼ねなく遊べる自分の部屋が欲しいなど、家を建てる前は家族それぞれが夢を持っています。
その夢をどこまで叶えることができるかは、家族で何度も話し合い、お互いが納得できるように間取りに反映させていくことが必要です。
その中で優先順位がはっきりとわかるように、家族それぞれの希望を紙に書き出し、どうしても譲れないものと、あればいいな、という程度のものを分けておきます。
家に長くいる主婦の意見を押し通そうとしがちですが、家を建てるということは皆の夢であるわけですから、ここはキチンと話し合っておくべきです。
また、間取りで失敗しないためにも事前に確認しておくべきチェックリストも作って、図面上だけでなく、気になることは住宅会社の人にも確認しましょう。
契約書に捺印、印鑑を押したあとはお任せ、ではなく現場に足を運んで進み具合をチェックしたりすることで、家族で考えた間取りに近づけるとも言えますし、最近問題になっている欠陥住宅を防ぐことにもなります。
家には家族それぞれの想いが込められています。
間取りプランを家族だけで決められないときには、プロの手を借りるのもいいですね。たくさんの家族の願いを叶えてきた豊富な事例を持つプロだからこそのアドバイスが、自分たちだけでは気づけなかったことを教えてくれるでしょう。
「あとで直せばいい」「買い替えればいい」がきかない新築戸建てのマイホーム。
完成後、幸せな気持ちで家族全員が毎日を楽しく過ごせるように、今のうちから色々なことを話し合っておくことが、失敗しない間取りプランの第一歩と言えます。