親戚のおじさんやおばさんが介護で口を出すのはチャンスかもしれない。
親を虐待?介護で無理をしてうつにならないために距離をとりながら親と接する
家族といえば、絆とか愛情とかいった単語で語られがち。
しかし、誰もが親に対してそのような感情をいだいているとは限りませんよね。親のことが好きになれない。大嫌い、許せないという感情を抱く人もいます。それにより虐待をしてしまったり、自分がうつになってしまったり。嫌いな親を優しく介護するのはとても難しいこと。思い悩まず適度な距離をとって虐待をしないよう接しましょう。
親を嫌う子もいて、自分を責めてうつになる人も
親と良好な関係とはいえない子がいます。大嫌い、許せないなどの言葉も。こういうマイナスの心情を抱くようになったのは、親子間でのなんらかの歴史的背景が存在するよう。嫌いな親、許せない親が老いたからといって、優しく介護できるわけではないのです。無理をして向き合おうとして、うつになってしまう場合もあります。親を嫌う子は、大きく分けて3つあるように思います。
- 世間からなんと言われようと親の介護には関わらない、と割り切っている。
- 割り切ることはできないけれど、ある程度距離をとり、必要最低限の関わりを維持している。
- 自分は人間として冷血すぎるのでわないだろうか、と悩む。
最後の3番の悩んでしまうのは問題です。自分を責め、うつ状態になった人もいるためです。また、我慢して関わるため、心のバランスが崩れて親に虐待をふるってしまったということも。自分を責めてはいけません。親を嫌ってしまうのはしかたのないこと。親子の関係はきれいごとだけではすまないのです。
兄弟姉妹でも親への気持ちは違うもの
兄弟姉妹であっても、親に対して抱いている気持ちはそれぞれ違います。長男は親を大好きと考え、次男は大嫌いということもあるのです。好きな者にとって、嫌いという者の気持ちは理解しづらいもの。結果、なぜ、介護に参加しない?という怒りを招き、兄弟姉妹での争いに発展することもあるでしょう。家族といっても人間同士。相性もある。嫌いと考える子は、親のほうになんらかの問題があった可能性もあります。極端な事例かもしれませんが、幼児期に親から虐待を受けていたという場合もあります。親子のことは、その親子にしかわからないのです。親との関わりが難しい場合は、少し距離をとりながら接することも大切となります。親との関係に悩んでいませんか?無理をして思い悩まず、少し距離をおいて介護を続けてみてはどうでしょうか?
二人暮らしの両親の一方の介護放棄。仲の悪い両親を引き離すべきか
二人暮らしの両親。一方の愚痴を聞くことはよくあることですよね。その愚痴がエスカレートして、この人の介護をしたくないと相談されたらどうしますか?夫婦のことは夫婦にしかわからないとよく言いますが、仲の悪い夫婦であれば、子が間に入ることにより事態が良い方向になることもあります。夫婦一方の介護放棄、暴力などにならないように、見逃さないようにしましょう。
仲の悪い両親が二人暮らしをしている状況を把握する
夫婦2人で暮らしている親の仲が悪いと、離れて暮らす子としてはとても気になりますよね。こんな家族がいます。父親は頑固で亭主関白で、家事が一切できない昔の考え方の人。身の周りのことは全部妻に任せています。しかし、母親はここ2年ほど体調がよくなく、横になることが多いです。ところが、そんな母親に対しても、父親は「新聞を持ってこい」「お茶をいれてくれ」とこき使うのです。
そのため、夜になると母親から子どものところに電話がいき、父親の悪口を長々とグチります。2人を引き離なすべきか…と、どちらか一方の施設入居を検討しました。でも、双方がこの家がいいという思いが強いため施設入居は諦めました。女性は母親の体を気遣い、最近は父親に対して、お母さんに頼らず、自分のことは自分でしてと強い口調で注意しているそうです。一方、母親に対しても、具合の悪いときには父親に、「今はできない」と対応を拒否するように指示。すっかりとはいきませんが、ほんの少しだけ事態は好転しているようです。夫婦の関係は、夫婦にしかわかりませんが、子が間に入ることにより事態が良い方向になることもあります。もし両親を冷静に見つめることができるのなら、間に入ってあげてもよいかもしれません。
夫婦一方の介護放棄や無視などの暴力を見逃さないで!
一方の親の施設入居を検討していたら、もう一方の親が大反対したという夫婦もいます。長年連れ添った関係というのは、子にも見えない面があるものです。もう少しで、両親を引き離すところだったと、安堵している子もいます。とはいえ、親が二人暮らしで、一方が介護を要する状態であるのに、もう一方が全く介護する意思がないなら、それは介護放棄。生命が危険です。また、お酒を飲んで暴れる親は、認知症から暴力的になっている場合もあります。そういった問題行動への相談対応も、地域包括支援センターの役割です。
配偶者ではなく、子が親を虐待する事例も。虐待とは暴力をふるうことだけではないのです。無視をすることや介護放棄、それにお金を取ってしまうということも。親の年金収入を取り上げることも、虐待の一種です。離れて暮らしていると、これらの見極めが難しいです。被害を受けている親が家族だからと、問題とならないよう隠そうとする場合もあります。とても難しい問題ですが、夫婦を引き離すことが必要の場合もあることを覚悟しておきましょう。
親戚のおじさん、おばさんが親の介護に口を出す。
でも助けられていることも忘れないで。親が入院すると、手術の結果や検査の付き添いなど何度も足を運ばなければならなくなりますよね。でも遠くに暮らすあなたは、通うのも大変。親が入院した際、助けてくれる近所の親戚のおじさん、おばさん。でも介護について口を出してくることがあります。その声に傷つくこともありますが、親と子の間で遠くに暮らすことに納得しているのであれば、聞き流しましょう。しかし、おじさんやおばさんにお世話になっていることは忘れないで。
介護に口を出す親戚のおじさん、おばさん。
親の近所におばさん、おじさんなど親戚が暮らしていることも多いでしょう。そうなるとお世話になることも多くなります。例えばこのような家族がいます。遠くの父親は容態が悪く入院中。病院からは電話で付き添いの指示がありました。彼女(子)は新幹線で2時間も離れた距離に住んでいるので、平日は付き添えず毎週末に病院に行っていました。平日は、父親の兄弟が交代で付き添ってくれ、助かりました。とはいえ、彼女は責められるのです。
「実の子どもでしょ。仕事と父親とどちらが大事?」この手の話は、よくあります。親も子も離れて暮らすことに納得しているのに、周囲のおばさん、おじさんがうるさく言うのです。その声に傷ついている子がとても多くいます。おじさんから呼びつけられて顔を出したところ、「お前の妻に仕事を辞めさせて、こちらで介護をさせなさい」と言われたという男性もいます。
そのとき妻はいなかったからよかったものの、顔を合わせていたら大喧嘩になっていたことでしょう。おじさんに介護を指図されることではありません。協力してくれる反面、親戚のおじさんやおばさんは、口も出してきます。親と子の間で遠くに暮らすことに納得しているのあれば、聞き流しましょう。そして病院の付き添いなどお世話になる面は、感謝しましょう。
介護に口を出す親戚のおじさん、おばさんを味方にしてしまいましょう!
介護について口を出す親戚はいませんか?実の子どもなんだから、しっかり親を介護しなさい。そんなこと言われた遠くに暮らすあなたも傷つきますよね。親戚に、「子どもでしょ」「親を放っておいて何をしているんだ」など叱りつけられたことはありませんか?イラッとしても、親の近所で暮している親戚です。対立関係にならないように、笑顔で聞き流しましょう。親戚を味方に取り込めば、これからの病院の付き添いや介護のことなど、お世話になることも簡単でしょう。
親戚のおじさん、おばさんに嫌味を言われても笑顔で対応
協力的でとても有難い存在のおばさん、おじさんがいることも確かですよね。傍にいられない私たちの代わりに目配り、心配りをしてくれるのです。実際、平日に病院に付き添ってもらえればありがたいですよね。一方、何もしてくれないのに「子どもでしょ」「なんとかしなさい」「付き添いもしないで、何してるんだ」と叱りつけてくる親戚も多いようです。腹も立ちますが、親の身近で暮らしているおばさんやおじさんと対立関係になるのは、あまりよい案とはいえません。
笑顔で聞き流す大人の対応が必要です。いつもありがとうございます。お陰さまで仕事を辞めずに介護ができます。と感謝の言葉をかけ、敵ではなく味方に取り込みましょう。彼らの小言も、本人にしてみれば善意の場合がほとんどなのです。親の介護に親戚から口を出されて、嫌な思いをしたら感謝の言葉をかけて、とにかくかけましょう。味方に取り込むことができれば、これからの病院の付き添いや介護の手伝いをお願いするのも易しくなります。